監査法人の人口ピラミッド
スポンサード リンク
監査法人の人員構成には、非常に特徴的な部分があります。
どの監査法人も、社員(普通の会社でいう取締役のようなものです)が突出して多く、中堅層が少ない、そして、底辺の実働部隊が異常に多い、という人員構成になっています。
年齢別の人員構成図を書くと、ちょうど、アルコール度数の高いカクテルのグラスのような格好になります。

なんで、こんな人員構成になってしまったのか?
まず、監査法人のトップ層である社員は、数が増えることはあっても、減ることはまずありません。基本的には、定年を迎えない限りは社員を辞めることはありませんし、一方で、合併に次ぐ合併で社員数はどんどん膨らんでいったのです。
また、公認会計士は、独立心旺盛なこともあり、中堅層はどんどん監査法人を辞めていきます。
そのうえ、近年の監査に対する世間の目の厳しさを受けて、監査の現場では業務量は増える一方となります。そのため、ただでさえ、中堅層が辞めがちなのに加えて、過度な負荷がかかった中堅層がどんどん抜けていく、という悪循環に陥っている感さえあります。
人が減る一方で、業務量は増える一方となるため、人手不足を補うため、今度は、新卒採用に力を入れます(残念ながら、監査法人で公認会計士を中途採用する、というルートはあまりありません。)。最近の新卒採用は半端ではなく、人員の多くが、入社4,5年以内の人、という監査法人すらあります。
この結果、人員構成が歪んでしまっているんですね。