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連結はずし

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粉飾の手口として連結はずしという手法があります。

元々、日本では、会社単位で財務諸表を作成していました(個別財務諸表といいます)。でも、最近は会社が子会社を使って事業を営むケースむ増えてきています。このような場合、親会社の業績を見るのに、子会社の業績も合わせて見ないと、そのグループ全体としての業績がわからない、という状況になってしまいます。

そこで、ある会社が支配している会社全てを1つの会社とみなして財務諸表を作ることとしました(「連結財務諸表」と呼ばれています)。

さて、ここで問題となってくるのが、「会社を支配している」とはどういうことなのか?という点です。

連結はずし

かつては、株式の50%超を保有している場合、という形式基準により連結の範囲を決めていました。

そのため、あえて、株式を50%しか保有しないで、実質的な影響力を行使しながら、連結の範囲から除外する、という「連結はずし」が横行していたそうです。


現状では、「実質的に支配していると考えられる」会社は全て連結の範囲に、いれることとなりました。

でも、この「実質的に支配している」という概念が実はとても難しいのです。


100%子会社である場合、誰がどう見ても「会社を支配している」ことに異論はないでしょう。

でも、例えば、株式の49%しか持っていないけれど、親会社の役員が軒並み子会社の取締役に就任している、というケースはどうでしょうか?

さらに、株式の比率が下がって30%なら?15%なら?0%なら?

それで、子会社の取締役に就任している親会社の役員が全員なら?過半数なら?3分の1なら?

支配力基準

会社を「実質的に支配している」のと「実質的に支配していない」のとの線引きは非常に難しい、ということが理解していただけると思います。


しかも、このような実質判断の難しいところは、会社と監査人の間で見解の相違が出たときに、監査人がその結果を覆せるか?、という点です。

このような実質的な関係に一番詳しいのは、やはり会社です。監査人も、「実質的に支配している」と会社に伝え、修正させるからには、会社の見解を覆すだけの実質的な証拠を集めなければいけません。

監査には強制調査権もないため、全ての情報は会社経由で入手する必要があります。しかも、「実質的に支配している」客観的な証拠があるとも限りません。

そのような状況の中で、このような証拠を集めるのは、非常に難しいのです。


逆に、粉飾をする場合としては、ここが狙い目になるわけですね。

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