監査の限界
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監査とは、会社が作成した財務諸表等について誤りがない、ということを保証することを言います。でも、一般の人が想像するであろう監査のイメージと、実際に実務で行われている監査とは大きな違いがあるようです。

監査基準というのは、企業会計審議会により制定されており、監査はこれに基づき行われます。
第三者の立場から財務諸表等をチェックするという面、及び、費用面からも、財務諸表等の全ての誤りを見つけることは不可能です。
その一方で、監査人が各自自由に、監査のレベルを決める、というのも、無理があります。
そこで、「監査というからにはここまでやってね」という監査の質を規定するために、監査基準が定められているのです。
この監査基準では、下記のことが定められています。

- 監査はサンプルチェックにより
- 監査は財務諸表等が全体として適正であることについて
- 合理的保証を与えること
これを(ちょっと極端ではありますが)裏返して読むと、
- 監査は全件チェックをする必要はなく
- 監査は財務諸表等が部分的に間違えていても投資家に誤解を与えなければ問題なく
- 絶対に正しい、という保証を与えるものではない(仮に粉飾決算が発見できなかったとしても、やることをやっていれば、やむを得ない)
ということになります。
いずれにしても、監査基準上は「粉飾決算を見逃したとしても、監査基準上、監査人としての責任を全うした」というケースがあり得るということです。
あなたが、想像する監査とイメージは合いますか?
もし、少しでも誤りがあれば監査人は責任を取らなければならない、と思われている方がいれば、それは理論的には誤りです(もっとも、一般感情として、そんな誤りがあっても許される監査に意味はあるのか?という疑問を持たれるでしょうが・・)
次ページ以降、順番に解説していきます。